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【行く風に】鈴仙奮闘記8【夏を知る】


[758]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/08/29(木) 23:19:04 ID:NPmDaaqA
★来客誰かな?→ クラブ8 ★
クラブ→お燐「やあやあお姉さん。 ちょっと耳よりな話があるんだけど…」

鈴仙「……貴女は、地底の」

お燐「へへっ。 久しぶりだね!」

三つ編みにしたお下げを振り振りとしながら、お燐は人懐っこく鈴仙に近づき手を握る。
この人懐っこさは社交的な印象を与えるのかもしれないが……。
人を避けがちな鈴仙は、個人的にちょっと馴れ馴れしいなぁと思いつつ、驚いたように口を開く。

鈴仙「で、貴女が開口一番に言ってた、耳よりな話って…?」

お燐「ああ! そうそうそれそれ! いやね〜、この話を聞いた時からもう
病院のお姉さんにやって貰うっきゃないなって思ってたんだよ〜!
そんな訳でさ、お願いしちゃうよ〜!」

人懐っこい笑顔をぱあっと振り撒きながら、お燐は握ったままの鈴仙の手をブンブンと振り回す。

鈴仙「ちょ…ちょっと落ち着いてよ! それに、まず要件を言って貰わなくっちゃ…!」

鈴仙は警戒を解かない。いかにこうして地上に出てくる事が多いとはいえ、
彼女は忌み嫌われた妖怪の棲む地底の中でもことさら嫌われた妖怪の住む地。
地霊殿の住人にして、同時にその当主――古明地さとりの従者でもある。
耳よりな話とは言っても、一体何を吹っ掛けられるのか――。


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