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【序戦】ファイアーモリブレム43【ラムカーネ軍団】


[122]モリブレム ◆SC4m0znkxI :2014/02/26(水) 10:41:41 ID:???
アリティア選抜ベンチにて。森崎たちの頼もしい声出しを見守るような視線を送りながら、
サッカーボール型の奇妙な仮面に顔を包む青年がポツリと零す。

サッカーマスク「闇が全てを包み込む。穢れなき大空を羽撃く鳥の白き翼を黒く染め、若々しく生い茂る林は枯れ果てた。
       岬の水の色は汚く濁り、燦々とした日向は陰りを潜め、
       不幸の星が鈍く光るとき、数多の人は狂気に触れる……か」

ジェイガン「ほう……これはまたずいぶんと退廃的な詩ですな。それは何かの伝承か何かですかな?」

優れた実力者だと察知できるとはいえ、まだ信用たる者とは思えない仮面の男に、監督であるジェイガンが尋ねる。

サッカー仮面「ええ。私の故郷に伝わるものでした。……不安がらせるつもりなどありませんから安心してください」

ジェイガン「……うむ。好機を見てそなたの力を頼るつもりだ。いつでも出撃できるよう身体を解しておくように」

サッカー仮面「はい。……大丈夫です。俺は信じていますから。彼の心の中に光る星の導きを――」

口元もよく分からないブサイクなデザインの仮面ではあったが、
ジェイガンは確かにニコッと微笑む彼の姿を見ることが出来た。

ジェイガン「(さて……まずはあのローローとしか名乗らぬ仮面軍団の配置を熟知せねばな。
      実力者揃いに見えるがどこかに突破口はあるはず。王子、森崎殿、頼みましたぞ)」

ピピーーーーッ!!

甲高い笛の音とともに、悍ましい仮面軍団がボールを蹴りだす。
その動きは激しい衝動を内に秘めつつも、どこか物悲しく動かされているような不安さも見せつけてくる。


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0ch BBS 2007-01-24