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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】
[317]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2013/10/20(日) 14:53:22 ID:xTdjN08g
鈴仙「もう! そんなんだから射命丸さんにも、星にも妹紅にも、挙句の果ては妖精にまで!
失点を繰り返しちゃうんですよ! これじゃあ次の試合、永遠亭の名に自らで泥を塗りたくる事になります!
次の試合、レミリアさんとフランさんからそれぞれ3点! 咲夜さんから2点! パチュリーさんからも2点!
合計10失点だって案外あり得ますってば!! このままじゃあ私達。
『天才永琳を抱えていながら、0−10で敗れ去った悲運のチーム』という悲しい伝説を産んでしまいますよ!?」
そんな輝夜の態度に、鈴仙もいよいよ勘忍袋の緒が切れてしまい。
次の試合相手の強大さを引き合いに、輝夜の失点を厳しくなじってしまう。
なまじ永琳よりも近づきやすさと個人的な親しみの情がある故に、
その言葉はとても上司の上司相手とは思えない程にまで辛辣な物となっていた。
輝夜「…………」
鈴仙「あ――いえ! すみませんっ言いすぎましたっ!?」
そして輝夜は……鈴仙の言葉を聞いて全く押し黙ってしまう。
鈴仙はここに来てようやく、輝夜の機嫌を損ねた事を後悔して、
フォローにもならないフォローを繰り返す。
しかし、輝夜は鈴仙の言葉に対して、決して怒っていたわけでも、
ショックを受けていた訳でもなかった。
輝夜は何も話さずに――――ニヤリと不敵な笑みを浮かべていた。
輝夜「――よーするに。 私がド派手に活躍すれば良い、次の試合でも失点を最小限度に抑えれば良い。 ……って事よね?」
鈴仙「そ、そうですが……。 でも、その為には地道な練習が必要な訳ですので……」
輝夜「――まあ、イナバクラスではそうでしょうね。 だけど……私にその理論が通じるかしら?」
そう言い放つと輝夜は、転がっていたボールを一つ鈴仙の元に投げ渡して、
輝夜「あんたは全力で行きなさい、イナバ。 ――私も全力で行くから」
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