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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】


[46]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/10/13(日) 00:03:03 ID:XAPLec82
…だが、今まで自分が信じて来た道を否定された上に嘲笑われても……中山は辛うじて折れなかった。

中山「………ああ、ありがとよ、森崎」

自分の伸び悩みの根源を直視した中山は、過去の自分の行為全てを後悔してしまいそうになるが。
それでも、そうする事の無為さを知っていた中山は、目に涙を溜めながらも辛うじて強がれた。

森崎「――ふ。 それでこそ俺の認めてやった男だぜ、中山」

森崎はそんな中山の強さを見て、傲慢ながらも、どこかほっとしたような表情を見せて微笑む。

中山「……打たれ強さと、しぶとさだけが取り柄なんでな」

自嘲めいた風に、中山は応える。
切り開いた道が間違っていたのならば、また別の道を切り開く事しか、不器用である中山には出来ない。
それならば…間違いに悩み、立ち止まる事など出来なかった。

中山「――生憎と、具体的な方法論は未定だが。 俺はやってやるさ。『未来の栄光』を掴む為に」

中山は……結果として、何とか踏みとどまる事が出来た。
自分の進んで来た道が結果的に間違いだったからと言って、
それで塞ぎ込む程の、弱い精神は持っていなかった。
だが……それでも何とか『踏みとどまった』だけにすぎない。

中山「(指針は決まった。 だが……『未来の栄光』か。 一体どうすれば良いのやら……中々難しいぜ、森崎)」

これから彼は、如何にして『未来の栄光』を掴んでいくか。
中山は、暫くの間――その命題に囚われる事となる。

*中山に急成長フラグが立ちました。
*どういった条件でフラグが回収されるかは不明ですが、放置でも物語の進行により強制的に回収されます。


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