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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】


[654]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/07(木) 00:13:33 ID:wg6orHDc
鈴仙「(お、お面が…ふよふよ回りに浮いているんだけど――)」

近づくと、その光源が、彼女の周囲に浮かぶ何種類ものお面。
それも恐らくかなり古い年代の物であろうという事に気づく。
しかし、その古めかしい面とは違い、彼女の来ているチェックの洋服はまるで西洋人形のようで、
その容姿が可愛らしいながらもより恐ろしい存在である事を誇示しているようだった。
少女は、人見知りなのか女の面を被りながら、おずおずと鈴仙に近づくが――。

??「やぁ! 私の名前は秦こころ。 ねえねえあんたさん、希望の面って知らない?」

鈴仙「ひいっ!?」

中山「(急に馴れ馴れしくなったぞ…! さっきまでは、近寄りがたい無口な少女という印象だったが…!)」

少女――自分の名をこころと名乗った――は、別な面を被ったと思いきや、
一転まるで鈴仙達が旧来の親友であったかのように馴れ馴れしく話しかける。

鈴仙「――は、波長が…さっきと今とで別人なくらいに変わってるんだけど…」

こころ「波長? ああ、そういう方かしら、全くもう――(スッ)…小賢しい! 女ならもっと正々堂々と戦え!」

鈴仙の呟きを聞いたこころは、様々な仮面を目まぐるしく付けかえながら、
そしてその度に感情を激変させて鈴仙に返答する。
その様子は、まるで重度の精神病の患者のようであり、狂気すら感じた。

中山「お、おい…! どうするんだ、鈴仙さん。 彼女、正気じゃないぞ…!
ここは、いち早くに鎮静化させた方が良いんじゃあ―――?」


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