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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】


[751]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/13(水) 22:45:32 ID:???
〜8月4週・固定イベントフェイズ〜
【紅魔の力】

〜人里サッカーコート〜

鈴仙と中山が人里の謎に挑戦している間も、
ライバル達はもう間もなくとなった10月の大会に向けて研鑽を続けている。
――いや、正確には、『研鑽を続けている選手も居る』…という表現が正しいかもしれない。
というのも、幻想郷の名選手の多くは、そう努力せずとも高い実力を保ち続けているのだ。
種族の差か、練習環境の差か、あるいは純粋な才能の差か。
幻想郷においては、強者と弱者との間を隔てる壁は外界以上に大きかった。

レミリア「……退屈」

――そして、日傘を差しながら残暑の残るサッカーコートを睨みつける少女は、
種族・環境・才能共に恵まれた、まさに『皇帝』。――否、『紅帝』レミリア・スカーレット。
その目線には心底からの軽蔑と退屈が渦巻いていたが、
しかしその瞳は余りに美しく、男は勿論、女ですらも魅了されてしまうのでは無いのかと思う程妖しかった。

咲夜「――お嬢様、お言葉ですが。 この試合が白熱していてはそれこそ問題かと。
貴き者は、退屈にこそ彩を見つけるべきと思いますわ」

そんな彼女を凛と窘めるのは、まさしく従者と言った出で立ちの少女。
か弱き人間でありながら、恐怖の吸血鬼に対してこうも口を聞けるのは
彼女を含めても数えるほどしか居ない。『悪魔の荒鷲』十六夜咲夜は、瀟洒な表情を浮かべていた。


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