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【紅い満月】鈴仙奮闘記11【永遠の夜】


[830]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2013/11/19(火) 00:14:27 ID:kTqMhSl6

実況「き……決まった〜〜〜!! 決まってしまった〜〜〜!!
一時は同点の希望に揺れた妖怪の山FCが……その僅か数分後に、2点差の絶望に堕ちた〜〜!!」

フラン「えへへ……今のは調子良かったな〜♪」

思わぬゴールを上げる事が出来たフランが上機嫌にピョンピョンと飛びはねて、
その喜びをストレートに表現する。その様子は見るに愛らしい少女のそれそのものだったが……

にとり「ひゅ……そ、そんなぁ…ガクッ」

河童A「む、むりよ……! あの化け物が…!」

河童C「ひゅー、ひゅー……」

穣子「あ…あわわわ……」

静葉「穣子、見ちゃ駄目!」

そのフランの前に倒れ伏す選手の姿は、まさしく地獄絵図。
誰もが虫の息―――河童Cに至っては負傷をしてしまったようだ―――で、
悪魔の妹のひり出した兵器の威力に怯え、憎んでいた。

パチュリー「(――とはいえ、フランのミドルシュートはパワーがあっても、技巧と速度が圧倒的に足りない。
しっかりとした実力を持つGKだったら、その威力を効率良く削ぎ、そして止める事は……
容易でないにしても、可能でしょうね)」

パチュリーは、その様子をベンチ際で冷静に判断していた。
ハーフタイムで戻ってくる仲間達を出迎えるために、少し前から近くで試合を観戦していたが…
日ごろの事で慣れているのか、さして驚く様子は見せなかった。


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