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【運命を】鈴仙奮闘記14【切り開く】


[634]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/02/15(土) 01:05:08 ID:jyKC3KcQ
パチュリー「う、う〜む。 おっかしいわねぇ……賢者的思考術によると、今頃は私達が優勢だったんだけどなぁ…」

小悪魔「(パチュリー様、お気を確かに……)」

フラン「アハハッ、早く試合始めようよお姉様! でないとアイツら、全然殺せないじゃない!?」

美鈴「る、陸君が、陸君が……」

陸「う、う〜ん、もうダメアル……水と金と女をはよ寄越せアル……」

咲夜「――ふざけた冗談を言えるようだから、死にはしないでしょう?
…もっとも、GKの交代は恐らく必要だろうけれど」

レミリア「…………」

――その一方で、紅魔スカーレットムーンズの様子は間違いなく乱れていた。
チームとしての戦意が喪失しかけているのを、辛うじて各人の意地で保っている状況。
GKが完全なる満身創痍で倒れ、自分を含めたFWの体力にも限界が見えてきた事もあり、
流石のレミリアすらも皆を奮起させる言葉を思いつけずにいた。

レミリア「(これが運命というならば……何と言う愚かさよ。 全くもって、優しくない)」

有利な筈の自分達のシュートやドリブルが決まらずに、不利な筈の敵のシュートやドリブルが成功する。
常人であればその九分九厘が絶望感を抱くであろう展開に、レミリアだけは辛うじて、静かにその運命を反芻する事が出来た。
そして、その運命を覆すには、どれだけの労力が必要となるかを見積もっていた。

レミリア「(――20分で、少なくとも3点。 勝つには4点。 いや…こちらの守備が破られた事を鑑みると、
5点が必要になるかも。 それは、あまりにも現実的ではない)」

レミリアの見積もり結果は、どこまでも彼女に――彼女達にとって優しく無かった。
考えれば考える程、勝利は遠ざかって行く印象を受ける。 しかし――いや、だからこそ。


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0ch BBS 2007-01-24