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【運命を】鈴仙奮闘記14【切り開く】


[857]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/02/19(水) 22:13:04 ID:???
ポーン…ギュルルルッ! コロコロコロ…

ボールが、咲夜の意思を離れて鋭い音を鳴らし、そしてそのままあらぬ方向へと転がってしまうまでは。

咲夜「な――なにィ!?(そ、そんな…! ボールに、強烈なスピンが掛けられているなんて!?)」

永琳「――ええ、私は貴女の世界の前には為す術も無かった。
だから…貴女の世界じゃない時に、手品をさせて貰ったわ」

永琳は、咲夜がここで時を止めてでもボールをキープする事を、既に予測していた。
だからこそ、彼女は仕掛けたのだ。 ……咲夜本人ではなく、周囲の環境に対して。
タックルは出来ずとも、事前にボールの側面と芝を強く擦りつけ、独特のスピンとフィールドを創り出す「程度」ならば、
咲夜の世界に入門していない永琳であっても、充分可能であった。

実況「おっと! 咲夜選手、ここでボールをキープし損ねる〜!
この致命傷なミスの中、次にPA付近でボールを拾ったのは……」

パシッ! タッ――!

鈴仙「はぁ、はぁ……!(良く分からないけど、これはきっとチャンスよね…!?)」

実況「鈴仙選手だ〜〜! 鈴仙選手が自慢の俊足で見事ボールをフォロー!
紅魔スカーレットムーンズ、これは充分にヤバイ状況ですが〜! まだ最後の綱が残されている!
小悪魔選手とメイドB選手が、鈴仙選手についた〜〜!!」

小悪魔「こ――ここで奪えれば……ッ!」

メイドB「メイド長の責任は、私が取る〜〜〜!」

ズッザアアアアアアアアアッ!


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