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【アツくなる】鈴仙奮闘記15【ウサギたち】


[103]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/02/27(木) 23:38:01 ID:???
如何に昔から変わったとはいえ、鈴仙の心の闇は未だ癒えてはいなかった。
幼少より優等生として将来を嘱望され続け。 そして、そこから逃げ出した今もなお、
過保護な保護者達に囲まれて愛される一方、日々の生活を値踏みされるような感覚。
そんな鈴仙は、ありのままの自分が怖かった。 
ありのままの自分を曝す事で…永琳から心の底から失望されるのが、怖かった。

鈴仙「私、そんな自分からもっと変わりたい…。 でも、姫様や師匠達のお役にも立ちたい。
後、チームの為にも抜ける訳にも行かないし――それに、てゐとか佳歩とかと色々したい事だってあるし、
それに、それに……っ!! それで――何かを決められるなんて、出来っこないじゃない!!」

鈴仙は、自分の眼から自然と涙が零れている事に気付いた。
怒り、悲しみ、喜び、安堵、絶望、畏怖、驚愕――。 自分の中の感情が爆発せんばかりに渦巻いており、
今までの自分は、いかにこれを隠し通そうと躍起になっていたのかが手に取るように分かった。

中山「(ああ、分かった)」

鈴仙「私……ッ! 士官学校の勉強や実技は出来ても、
いざ依姫様や豊姫様の所でお仕えする時になったら、肝心なトコで抜けてるし、
師匠からの薬売りだって、お客さんとロクに会話すら出来ないし……!!」

いつの間にか、日常の愚痴にまでなりかけた鈴仙の訴えを聞いた中山は、漸く鈴仙を理解した。
気丈に見えて繊細。奇矯に見えて尋常。様々な一面を持ちながらも、それを上手く切り替えられずに、
極めて遠回りに、他者からの愛を欲しようとする。 そんな彼女の姿は、つまり――。


中山「(―――つまり。 鈴仙さんって……不器用なんだな)」


0ch BBS 2007-01-24