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【アツくなる】鈴仙奮闘記15【ウサギたち】


[449]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/03/10(月) 23:57:55 ID:???

小町「あれっ、どうしたんだい? なんだかお疲れのようだけど……注射が出来ないようだったら、
ますますこりゃあ療養して直すしかないね! いやぁ、もし注射打ってくれればすぐに帰ったかもしれないのに、
残念だなぁ〜♪」

鈴仙「あっ、こらっ! 待ちなさ……って、やっぱり届かない〜!!
(こ、こんなにもアイツの『距離を操る程度の能力』が厄介だったなんて――!?)」

――地獄の死神にも、様々な業務があり。
今まさに鈴仙を通り越し、ついでに診療所も通り越して布団へと向かう小野塚小町は、三途の川の船頭。
幽霊たちを船に載せ、長い長い彼岸への川を渡らせる案内人であるが――。
その川の長さを決めているのは彼女達であるという事は、あまり知られていない。
彼女たち船頭は、船に載る幽霊の持つ渡し賃の多寡によってその距離を変え、
多ければ川は短く。少なければ川は長くなる。

映姫「……」

小町「あっはっは〜! いやぁ、我ながら便利な能力を持ったもんさね。
川の長さだけじゃなく、こうやって廊下の長さも弄くれば――障害物も楽々スルーパスって訳さ」

テク、テク、テク……

映姫「成程。 それは便利な能力ですね」

鈴仙「(あ、あれっ? あの人――私を抜き去ってごく自然に小町の方向へと向かっていくけど…?)」

小町「ふい〜っ。 今日も良い仕事したねぇ」

――鈴仙が小町の追跡を諦め、肩で息をしながら自分とその後ろをジロジロ見ている様子を眺め。
小町は非常に満足そうな笑みを浮かべる。


0ch BBS 2007-01-24