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【アツくなる】鈴仙奮闘記15【ウサギたち】
[928]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2014/03/23(日) 22:50:59 ID:???
〜9月4週・固定イベントフェイズ〜
【悪意の胎動】
――198×年・東京都○○区。
かつて無いバブルという熱狂にうなされるこの街は幻想郷とは違い、深夜でもまるで昼間のように明るい。
明日への漠然とした不安を惹起させる蛍光灯の嘘臭い光が層となり、
刹那的な今日を彩ってくれると錯覚させるネオンの暴力的な光が散らばって、
その街は、まるで宝石玉のように輝いていた。
夢美「……ええ、そうなの。 それは楽しみね」
――その街の中に居てはまるで矮小な巨大なビルの中で、
岡崎夢美はその整った顔を美しく歪ませて愉悦を表現する。
彼女は、別な意味で時代錯誤な超薄型の液晶画面に向かって、何者かと語らっているようだった。
夢美「こちらの方は、準備万端。 ――と、言いたい所だけど。
……少し、厄介な事態が起きてしまったわ」
夢美は溜息をつきながら、彼女の助手であるセーラー服の少女――北白河ちゆりに指示を出し、
ドッヂファイルに束となった書類を持ってこさせる。
彼女は、そのファイルのページをめくりながら、電話の主に対してこう答えた。
夢美「結論から言うと――動いたのよ、あの八雲紫が。
大方、貴女が弟子馬鹿を炸裂させてた、3週間前の試合が切欠でしょうけど」
そのファイルには、端的に言うと各施設の被害状況を示していた。
トレーニングようの先端施設費が、サッカーコートの維持費が、各種機材の調達費が乗っているその一覧表の数値には、
全てに揃って△の印が記入されていた。 ……下手な自治体や巨大な会社が一つ動く程度の、莫大な金額である。
夢美「何だったかしら、あの魔法…『スキマ送り』だったっけ? ……そう、それ。
施設の権利書やら重要な契約書やら手形やら。 ピンポイントで消滅させて来るんだから。
――あいつ、本当に幻想郷の妖怪なの? 随分とせこい手段を使っているようだけど」
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0ch BBS 2007-01-24