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【松山の魂】俺inキャプ森4【はためく鉢巻】


[201]森末(仮):2014/03/10(月) 00:28:18 ID:???
長野は己の空中戦での強さに誇りを持っている。
滝のサイドアタックから長野に上げ、それを落とすかそのまま決めるかという南葛の黄金パターン。
攻撃の要として機能をしている自身に、少なからずプライドを持っていた。
しかし、今日の試合――若島津に対してそれが無謀であるという事を知ると、彼は後方に下がり守備参加に意欲を出した。
中里が体力切れを起こした後はいつも通りの攻撃をするしかなかった為に再び上がったものの、
それまでは中里を攻撃に使う為に自身がそのカバーを買って出たのである。

中里「己のプライドを捨てて、拙者やチームの為にしてくれた事……痛み入っておる。
   しかしそれでも拙者たちは勝てなかった……つくづくわかったでゴザル。
   やはり、サッカーは難しい。 忍の術をどれほど用いても、勝てるとは決して言えぬ」
石崎「中里……」
中里「最後の最後、全力を出すという拙者の我儘を聞いてくれた皆に感謝こそすれ、恨みは無い。
   敗北は悔しいでゴザルが……拙者は、満足でゴザルよ」
小田「……やっぱり中里も、これで最後のサッカーになっちゃうのか?」
中里「うむ……そろそろ忍としての修業に本腰を入れろとの、父上からの命令でござるからな」

晴れ晴れとした顔で天を仰ぐ中里であるが、周囲の者達の顔はやはり暗い。
以前から彼らは聞かされていたが、中里はこの試合でサッカーを止める。
忍者としての修業を積む為にこれからは他の事にかまける事が出来ず、高校に上がってからはサッカーをする事を禁じられているからだ。
だからこそ、こうして中里は最後の試合で全てを出し切ったのだが……。

小田「(勿体ないなぁ……俺と違ってサッカー巧いのに)」
岩見「ん? ……な、なんだあれは!?」
長野「こ、こんな所に……鷹か!?」
中里「むむっ!? あれは父上の持つ伝書鷹……何か里にあったでゴザルか!?」

そんな折、不意に彼らの元にやってきたのは大きな鳥――中里曰く、父親が言伝を頼む伝書鷹である。
すわ里に何か一大事でもあったのかと中里は疲れた体に鞭打ち鷹を呼び寄せ、
足に括りつけられていた巻物を手に取って中身を読み始める。


0ch BBS 2007-01-24