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【ロリコン】鈴仙奮闘記20【黄金期】


[832]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/11(木) 23:19:21 ID:???
――鈴仙はやはり、勇者でもなければ英雄でも無い。
聖人でもなければ天才でも無いし、覇王でもなければ当然狂王でも無かった。
サッカーの実力を磨き、前を見る勇気を身に着けたとしても……。
それでも、鈴仙はまだ、主人公としてはあまりに頼りない、臆病な少女だった。

だから……永琳の言葉を聞いても、受け入れる受け入れない以前に、
まず、何をどうすれば良いのかすらも理解する事が出来なかった。
そして、鈴仙がこうした反応を見せる事は……輝夜にとっても永琳にとっても予想通りだった。

輝夜「……その感情も、無理もないわね。 私達は今まで、貴女が可愛いばかりに大事にし過ぎていた。
それこそ、従者と主人。 もしくは師匠と弟子という関係があったとしても。
私と永琳は貴女を優しく包む母のように、厳しく叱る父のように、明るくお転婆な妹のように、もしくは冷静で頼れる姉のように。
貴女に対して接して来ていたつもり。
だから、今日の話は貴女にとってはとても唐突で厳しい話に見えるかもしれない。
何故なら、私達は可愛い貴女を、無理にでも巣立てさせようとしているのだからね」

輝夜は、思い悩む鈴仙の頭を優しく撫でる事でその心を落ち着かせた。
今にして思えば、その所業に手を焼かされながらも、輝夜の存在はいつも鈴仙の心を温かく保ってくれていた。

永琳「――鈴仙。 貴女には聞く権利がある事を、私は当然に自覚している。
これまで私は、貴女にとって常に良い師匠では無かったかもしれない。
貴女の成長を慮るあまり、貴女の才能の芽を摘んでしまい、意欲という翼を折ってしまっていたかもしれない。
そして、それはこれからも続くかもしれないけれど。 ――私は、貴女の事を常に考えているわ」

永琳は、機械的な口調ながらも、彼女なりの全力で鈴仙にその慈愛を伝えた。
普段鈴仙に辛く当たる事も多い永琳だったが、鈴仙はその行動の裏には、彼女の天才であるが故の不器用さがあると知った。

鈴仙「……ありがとう、ございます。 姫様、そして……師匠」

気付けば、鈴仙の頬には何か熱いものが伝っていた。
こうして二人に礼を告げようにも、胸が熱くて目がじんわりとして、言葉が上手く紡ぎだせなかった。



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0ch BBS 2007-01-24