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【ブースターV.S.】鈴仙奮闘記21【ホッパー】


[107]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/09/15(月) 18:11:05 ID:oc6x5VvE
ヤマメがヒュンと張り出した長いロープを伝いながら幻想風穴を抜け。
その先、地獄の深道奥にある長い長い橋を渡った先には――想像を絶する程に広大な空間が広がっていた。

鈴仙「ひ、広い……! 地下なのに壁が見えないし、空は真っ暗だし。
――まるで、常夜の別世界にでもやって来たみたい……!!」

ヤマメ「別世界とは良い表現だ。 言う通り、こっちは地上とは似ていて全く非なる世界だからね。
旧地獄は幻想郷よりも遥かに自由で、奔放で……そして、危険だ。
なんせこっちじゃ地上の理屈や法は通用しない、弱肉強食。 弱ければ死に、強ければ生きるの世界さ。
――まぁ、もっとも最近はいい意味でも悪い意味でも腑抜けた連中が増えてきたから。
……だから、そんな今にも死にそうな顔しなくても大丈夫さ」

鈴仙「そ、そんな顔してないってば!?(わ、私ってばひょっとしてトンでも無いトコに来ちゃったんじゃあ……!?)」

ヤマメ「はいはい。 ……さて、旧都まではもうちょっとだ。 こっから先は普通に飛ぶから、着いてきな」

驚く鈴仙を楽しげに鑑賞しながら、ヤマメは道案内を続ける。
飛びながら見える旧地獄には、苔の草原が地平線いっぱいに広がり、
魔法の森でしか見れないようなおどろおどろしい木々が生え、遠くには地下水で出来た小川も見える。
その風景はまるで夜の地上とそう変わらない。
敢えて違う点を挙げるとすれば、空には月や星が浮かんでいないという事くらいだろうか。

地底の荒っぽい妖怪にも何度か襲われかけたが、彼らはどうやらヤマメの知り合いだったらしい。
彼女が一言二言口を聞けば、特段の戦闘も無く去って行く。
そうして、鈴仙がガイドを依頼してから小一時間あまり。地平線からは次第に提灯の灯りが零れ落ちて来て……。

ヤマメ「――お疲れさん。 ここが……旧地獄最大の都市・『旧都』さ」

鈴仙「う、うわぁ……!? すっごく大きい……!!」


0ch BBS 2007-01-24