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【ブースターV.S.】鈴仙奮闘記21【ホッパー】
[470]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2014/09/23(火) 17:54:53 ID:???
〜5日目午後・固定イベント〜
【Lumbering Forces of Evil】
苔むした石が積み重なる湿っぽい廊下は、
昼下がりであっても燭台の炎が無ければ何も見えぬ程の暗闇だった。
さとり「(この地下牢獄も、使われなくなってから何年が過ぎたかしら……)」
地霊殿の牢獄へと続く道を、当主である古明地さとりは漫然と歩む。
コツリ、コツリと乾いた足跡のみが響くこの回廊は、
かつてここが本当の地獄だった頃、重罪人へと拷問を行う為の獄卒、羅刹共が
慌ただしげに行き交う場であったらしいが、幸いにさとりはその光景を見たことは無い。
それだけに、この牢獄が使われていた時代が旧かった……と、言う事である。
そして、さとりが旧地獄の実質的な当主となって以降、
ペットはもちろん彼女自身とて、この先にある牢獄へ向かう事は無かった。
恐怖を糧とする妖怪すら恐怖するまでの地獄が、その先にあるという事は自明だったからである。
さとり「……そんな場所に、自らを半年間も閉じ込めるなんて。 そんなの、普通じゃ考えられませんよ」
赤黒く錆びついた鉄格子を前に、さとりはシニカルに呟いた。
廊下こそ燭台の炎で照らされているが、囚人が入っていたであろう独房の中は全くの暗闇である。
しかし、さとりは暗闇に向かって意味も無く呟いた訳では無い。
矢車「……はぁ。 良いよなぁ、お前は。 地獄の淵にあっても太陽に照らされていて。
俺にとっては、あの黒い太陽すらも眩しすぎるというのに」
暗闇の中から、真っ白に染め上げられた長髪の男が現れた。
時代錯誤な丈長のコートは片袖が無く、白いシャツはボロボロで薄汚れ、
僅かに胸元に掛るシルバーのアクセサリだけが唯一の装飾と言える。
矢車……と呼ばれるその男は確かに、この地獄の暗闇の中に相応しい人物だった。
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0ch BBS 2007-01-24