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【光を】鈴仙奮闘記22【掴み取れ!】


[553]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/10/28(火) 23:48:57 ID:???
勇儀とて、度重なるシュートによって痛く疲労している筈にも関わらず、
彼女はさとりや松山のような日陰の者とは違い、尚も明るく皆を鼓舞する。
そんな勇儀に対して、しかし本質的には似た物同士の二人は相反する感想を抱いていた。

さとり「(……星熊勇儀。 あの方には私のような根暗な女が決して持ちえない、
人を惹きつけ夢中にさせる何かがある。 そしてそれは、私達の心を励ましてくれる)」

松山「(ああ、嫌いだ嫌いだ! あんなに傲慢で他者に無配慮で、だけど完璧で最強な奴!
くそっ! くそくそくそっ………! 兄貴さえいれば、あんな奴なんて一発なのに……!!)」

地獄を知り、自身の本性を覚った上で、自分には無い光を認め尊敬するか。
地獄を知り、自身の本性を殻で隠した上で、自分が欲しているのに終ぞ持てぬ光を妬み嫌悪するか。

空「あの松山って人、似てる。 ……昔の、さとり様に」

お燐「(……!)――そ、そうかなぁ? あたいはそうは思わないけど」

お燐はその時、空の純粋な感想を聞いて幾分心を乱された。 その通りだと思ったからだ。
そしてその後、自分が心底嫌悪する男と自分が心底敬愛する少女とを重ねた事に後悔していた。


〜回想シーン終了〜

お燐「(……ちぇっ。 今、余計な事思い出してた。 だから勝てなかったんだよ、さっきのも)」

――作戦について思い起こすつもりが、思い出したくない事まで思い出していたお燐は、
咄嗟に自身のタックル失敗の責任を擦り付けていた。
本当は、お燐のタックル技術が、そこらのゾンビ妖精と互角レベルにまで低かったからなのだが。
ともかくとお燐は、今しがた自分をドリブルで抜き去ったパスカルの姿を目で追いかけると。

タタタタタタッ……!          
              ――ワァアアアアアアアアアアアアアア!!


0ch BBS 2007-01-24