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【光を】鈴仙奮闘記22【掴み取れ!】


[768]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/05(水) 00:25:14 ID:???
さとり「……無駄よ。 どうせ私はザルですから。
貴女達や星熊勇儀が頑張っても、どうせ逆転されます。 ……私のせいでね」

さとりは自らに芽生えた感情への戸惑いを隠すため、わざと後ろ向きに言い捨てたが、
しかし内心では決してそうは思っていなかった。
根拠は全くないし、絶望的な状況は変わっていない筈なのに、何処かに希望があるような気がする。

勇儀「――そうか。 だったらまた点を取らんとな」

ヤマメ「キスメの桶の耐久力が、シュートブロックでマッハだねぇ、こりゃ」

キスメ「………!」(←コクコク頷いている)

さとり「貴女達は、どうしてこうも私なんかを庇うんですか。
お燐や空のような私の従者だったら分かりますが、貴女達は私とは無関係。
むしろ、旧都の住民は贅沢暮らしの地霊殿の令嬢を嫌っているのでは?」

無意識では救いがある事を知っていたが、しかしそれでもさとりの理性は
最後までお燐達や勇儀達を拒絶し続けていた。
どうせ裏がある。 おだてられて調子に乗ったところで、また突き落とされるんだ。
過去の経験則を当てはめながら、さとりは覚妖怪らしい醜悪な目つきで、地底妖怪FCの連中を睨む。
後で期待外れと罵られるくらいなら、最初から嫌われている方がマシだからだ。
……しかし。

空「私は……ううん。 私だけじゃない。 お燐も、鬼さんも、蜘蛛さんも、桶さんも。
その他の名もなき地底の妖怪達も――きっと。 さとり様を、信じていますから!」

さとり「……」

空が純真に言い放った、この安易な励ましに対して、さとりが即座に皮肉たっぷりに言い返せなかったのは。
――どこかで、地獄の絶望の中でも見える光を、感じたからかもしれなかった。


0ch BBS 2007-01-24