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【光を】鈴仙奮闘記22【掴み取れ!】
[778]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ
:2014/11/05(水) 23:56:57 ID:???
実況「あ〜〜っと、魔理沙選手! さとり選手の能力の範囲を見越したか、
敢えてのPA外から必殺シュート! これは間違いなく見事な頭脳プレーでしたが、
しかしこれは偶々キスメ選手の桶に命中してしまいます!
ボールはさとり選手の足元にコロコロと転がって……さとり選手が易々トラップ!」
さとり「……フフ。 悪運だけは強いようですね、私は」
さとりは薄く笑いながらボールを足で押さえていた。
思えば幼少の頃(今もあまり成長していないが)から箱入り娘だったからか、こうしたスポーツからは無縁だった。
ボールを足で押さえるというだけでも、新鮮さを覚えてしまう。
――そして、その純粋に感じた新鮮さこそが、さとりの覚醒のきっかけだった。
さとり「(……思えば、サッカーは自由なものです。 ボールを持ったらドリブルで上がっても良いし、
パスを出しても良いし、シュートを撃っても良い。 ……なんなら、何もしないで止まっていても良い)」
――最初、さとりは自分の心に芽生えた白夜の光は、チームメイト達による物だと勘違いをしていた。
どんなに情けない自分を見捨てないお燐と空。 陰湿な自分をも包み込んでしまう勇儀。
地底の妖怪らしく、貧乏で爛れた日々をも笑い飛ばして酒の肴にしてしまうヤマメとキスメ。
こんな仲間たちの健闘と励ましを受けて、自分が絶望でも、光を感じられたと思っていた。
勿論、その側面は決して否定出来るものではないが……根源的な理由では無かった。
……今この局面でボールを持って。 さとりは自分の推測には若干のズレがある事を悟った。
さとり「(違う。 私が本当に希望を感じていたのは、このピッチの自由な雰囲気。
勝利を信じて自由に走り、時には策を巡らせ、時には力と力をぶつけ合う……この匂い。
どんなにリアルな心情描写の小説でも味わえない、今ここに自分が居るという感覚。
これは……誰が私を否定しようとも、私の中では絶対の感覚!)」
ドクン…ドクン…
知らぬ間に、鼓動が激しくなっていた。 これは疲労や絶望による物ではない。
この心地よい鼓動の激しさは、今まで感じた事がない。
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0ch BBS 2007-01-24