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[449]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/26(水) 00:33:56 ID:???
鈴仙「ちょっと失礼、動きすぎで汗が垂れて来ちゃって……」

さとり「(――心を読めるとわかっていても、心に無い社交辞令を欠かさないのは染みついた習性かしら。
外界では社交辞令が大事とは言うけれども。 幻想郷では珍しい習性を持っているわね、この子……)」


鈴仙は堪らず、冷や汗を拭き取ろうとスカートのポケットに手を突っ込ませる。
さとりが呆れたような表情で鈴仙を見つめていたが、敢えて気にしない事にした。
スカートの生地では無い、何か布の感触があったので鈴仙はそれを取り上げる。

鈴仙「(あれっ、今日持ってきたのって白いハンカチだったっけ。
それにこのハンカチ、何だか妙に細長いような気がするけど……)」

さとり「……それ、ハンカチじゃなくてハチマキじゃない。
――折角のハチマキを身に着けず、汗拭きに使うのは、何だか関心しませんね」

鈴仙「わ、わざとじゃないわよーぅ!」

――ハンカチじゃなくて、何時か輝夜に献上する為に用意しておいた「愛のハチマキ」だった。
考えてみれば、このハチマキと鈴仙との付き合いもそれなりな気がする。

鈴仙「(最初は、無縁塚に何故か落ちていた「呪いのハチマキ」だったのよね。
それを、巫女やら厄神やらに助けて貰って、呪いを浄化して「愛のハチマキ」になったんだっけ。
……最初に発していた呪いからして、このハチマキの正体も案外謎よねぇ……)」

鈴仙は心に無い苦笑いを浮かべ、あははと乾いた声を漏らしながらハチマキを焦ってしまおうとすると。


0ch BBS 2007-01-24