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【Other】鈴仙奮闘記23【World】 


[462]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/26(水) 23:46:24 ID:???

***

鈴仙「さ〜て。 帰りに人里の店で冷たいジュースでも買っておこうかしら……」

――試合終了後。
一旦解散となった鈴仙は、珍しく一人でぶらぶらと、試合の熱狂冷めやらぬ人里を散歩していた。
佳歩やてゐ、パスカル達が一足先に永遠亭に帰っている中、こうして町をぶらつくのも悪くない。
人間の里は旧都と比べて猥雑な賑わいは無いが、秩序立った活気に満ち溢れている。

鈴仙「(――半年前は、地震やら瘴気やらでバタバタしていたけれど。
それでも、人間ってのは凄いモンね。 もう前の明るさを取り戻している)」

サッカーコートのある大通りには多くの店や露天商、住宅が並び、
往来では人間を中心に妖怪や妖精、獣人達が楽しげに行き交う。

鈴仙「――ま、技術とかでは月の都には当分追いつかないでしょうけどね……」

疲れもあってか、ふわりと欠伸をしながら鈴仙は何気なく周囲を振り返り、
最近出来たらしい西洋風のオシャレな衣装店の外装を眺める。
やはり若い女性に人気の店らしく、衣装店には友人連れやカップルがしきりに出入りしているようだった。

鈴仙「(オシャレなお店ねぇ。 ――私も一回入ってみたいけど、一人じゃ恥ずかしいな。
今度、妖夢でも誘ってみようかな……)」

と。 そんな風に鈴仙が客の行き来を眺めている時、一組のカップルらしき男女が店を出ていく姿を見かける。
鈴仙はその姿を本当に何となく見ていて――。


0ch BBS 2007-01-24