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【Other】鈴仙奮闘記23【World】 


[526]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:06:55 ID:???
妖夢が話す『ハイパー・カンピオーネ』の理念とは、鈴仙が聞けば聞くほど、胡散臭いように思えた。
サッカーで人間を妖怪の支配から解放する。
確かに、鈴仙も薬売りの最中、飢えや災害に苦しむ人間達の切実な声を聞いた事がある。
恐らく、そうした弱い立場の人間にとっては、その言葉は鈴仙が思う以上に快い物なのだろう。

鈴仙「――でも、妖夢。 貴女は……そんな理想に力を貸したいって言うの……?
確かに妖夢らしいって言えば、そうなのかもしれないけれど」

妖夢「……私はそんなに綺麗な人じゃない。
見えなかったかもしれないけど、私は――鈴仙が活躍する影で、いつも暗い気持ちになってた。
どうして、鈴仙が出来るのに自分が出来ないんだろう、って。
――ううん、もっと言えば。 私、鈴仙にずっと嫉妬してた。
さっき私が言った、『プロジェクト・カウンターハクレイ』に入らなかった理由。
自分の力が試される事の恐怖も勿論あったけれど。
本当はね、鈴仙。 ――あなたと一緒に、肩を並べて居られる自信が無い……って言うのもあったんだ」

鈴仙「妖夢……」

妖夢「――鈴仙の周りには、ちょっと怖いけど本当は優しい永琳さんが居る。
ふざけているようで、実は一番鈴仙の事を分かってくれてる輝夜さんが居る。
色々悪戯されてるけれど……それでも、心から鈴仙を心配してくれるてゐさんが居る。
それに、永遠亭の妖怪兎だって、皆鈴仙の事が大好きだって言っている。
慧音さんや、妹紅さんだってそう。
私が偶に人里に行くと、あの二人ったら、いつも鈴仙の事話しているんだよ?」

鈴仙「えっ、そ、そうなの……たはは」

妖夢「そこで照れないでよ。 ……本当に鈴仙ったら暢気なんだから」

鈴仙「ご、ごめん」


0ch BBS 2007-01-24