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【Other】鈴仙奮闘記23【World】 


[527]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 01:08:20 ID:???
妖夢の言い回しに、場違いにも満更でない表情をしてしまう鈴仙だったが、
それが却って、妖夢とこの場の緊張を和らげてくれたような気がする。
妖夢はここで一旦切って――最後まで、一気に鈴仙に対して話し始める。

妖夢「――でも、だからこそ。 私はそんな鈴仙とは一緒に戦えないって思った。
皆から愛されて、皆と一緒に強くなって、皆と一緒に勝ちに行ける鈴仙が、私には眩しすぎた。
そして同時に、プライドの高い私は、これ以上幽々子様を失望させたくも無かった。
私は兎に角、力が欲しかった。 ……一人でも、しっかりと立ち、歩いて行ける力が。

――だから、私は鈴仙や幽々子様の居る、全幻想郷代表や、『プロジェクト・カウンターハクレイ』に入らない。
半霊の私だけど、私はあくまで人間として――『ハイパー・カンピオーネ』の一員となり、力を身につけよう……。 そう、決めたの」

鈴仙「――要するに。 今の妖夢は、私や幽々子さんに頼らず、自分一人の力でどこまで行けるかを試したい。
そう思って、胡散臭い事を承知で『ハイパー・カンピオーネ』の一員になる事を決意した。 ……そういう、事なのね?」

妖夢はハッキリとした意志を持って頷く。

妖夢「豊聡耳神子や、彼女の部下を信頼している訳じゃない。
だけど――あの人たちは私の才能を認めてくれた事だけは事実。
自分の力が試される事が怖い。 そう思っていた私の肩を押してくれた事には本当に感謝しているし」

――妖夢は、あくまでも強くなりたかった。鈴仙や幽々子とは違う道を歩む事で、強くなりたいと思っていた。
それは確かに、鈴仙が目指していた道とは違う。
鈴仙は、永琳や中山など、他者の力を借りて成長し、てゐやパスカルなど、仲間と力を合わせ勝利して来た。
勿論、そこに鈴仙個人の努力も多々あったが……それでも、今の妖夢よりも周囲に恵まれていた事には間違いない。
鈴仙は、妖夢と自分との間には大きな隔たりがあった事に気付き、愕然とした。



0ch BBS 2007-01-24