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【Other】鈴仙奮闘記23【World】 


[545]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/11/29(土) 22:15:32 ID:Q7oZFu8Q
妖夢「鈴仙。 ……本当に、応援してくれるの?
――私が選んだ道は、自分で言うのも難だけど、あまり好ましくない道だと思う。
私は、鈴仙や幽々子様。 それにひょっとしたら、他の皆を敵に回す事になるんだよ?
それでも、鈴仙は、私を応援してくれるの……?」

妖夢にとって、鈴仙のその姿勢は予想外だった。
自分が今している事は、友や主君、もしかしたら幻想郷に対する裏切り行為かもしれない。
だから、鈴仙にも引き留められるか、最悪口汚く罵られる事すら覚悟していた。
それなのに、今ここに居る鈴仙は、妖夢が選んだ道を肯定してくれた。

鈴仙「――そして、私も楽しみにしてる。 成長した妖夢と戦える事を。
次の試合はもちろん、それから先――妖夢が、そのチームに入ってからも。
だって。 ……それが良きライバルであり、友達でしょ?」

妖夢「友達……。 ――今日の特訓にしたって、鈴仙の足を引っ張ってばかりの私が。
そこまで言ってくれてるのに、他のチームに行こうとしている私が……友達?」

妖夢は押し黙る。 俯いて表情は見えないが、堅く握りしめた拳が震えていた。

妖夢「鈴仙……」

暫くして、妖夢は再び顔を上げ、鈴仙の赤い瞳をじっと見つめる。
見る者を狂気に引き込むとされる鈴仙の瞳。
かつての異変で初めて出会った時、その瞳に強く影響されていた妖夢だったが、
今の彼女はもはや、鈴仙の瞳を見ても揺らぐ事は無かった。
瞳は赤く染まらず、依然黒く澄んだ光を湛えている。


0ch BBS 2007-01-24