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【Other】鈴仙奮闘記23【World】 


[895]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/10(水) 23:47:21 ID:???
岬「(本間君に、『紅魔館の賢者は反則を意識させるポーズに弱い。
だから、反則にならない程度に肘を突き上げるなどポーズを取っておけば、君でもボールが取れるかもしれない』
……と、アドバイスをしておいて良かった。
下手なマリーシアをして失敗するのも、ああやって吹き飛ばされることも辛いからね。
――自分の手は汚さずに欲しい物を手に入れる事は、優秀な為政者の基本。 あの太子様と僕とは、やはり気が合うらしい)」

神子「(私は何もしていない。 狂気の妹君の破壊に対する欲望を聴き取り、岬君にその臨界点を教えただけ。
――全く違法な行為はしていない、全て秘書がやった事だからね)」

――実況や観客が言葉を失ってただただ混沌にどよめき、審判が血相を変えてフランドールに赤い札を突きつける姿を見て、
岬と神子は互いに偽善者染みた、悲しい笑みを浮かべていた。



フラン「……そうよね。 サッカーでも弾幕ごっこでも、ルール違反の実力行使は許されない。 ――別に良いもん」

悲しげに俯くフランドールには、審判の叱責や困惑の声はどこかぼやけて聞こえていた。

フラン「(お姉様が私をずっと閉じ込めていたのも、今のでなんだか分かった気がする。
――やっぱり、私は狂っているんだ。 さっきだってそう。
少しでも気に入らない事があると、それだけで全部をブチ壊そう……って事くらいしか思えなくなってた。
折角お姉様が私を期待して外に出してくれて。 それだけじゃなく、パスとか……合体ツインシュートとか教えてくれたのに……)」

――惨めな気持ちだった。何度も何度も禁じられていて、他の皆があたり前に出来ている事が、
……それが、自分にはどうしても出来ない。 努力が足りないと言われればそれまでだ。
しかし、では……何をどうすれば良いのだろうか。 それを考えるには、今の彼女は幼すぎた。


0ch BBS 2007-01-24