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【Other】鈴仙奮闘記23【World】 


[977]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/13(土) 22:46:47 ID:???
咲夜「お嬢様! 大丈夫ですか、お嬢様ァッ!」

レミリア「何。 体のあちこちが少し炭化しただけよ。 ツバつけときゃ治るわ」

咲夜「そ、そんな……! 唾は雑菌が混じっているから、却って傷の化膿を進めると聞いています!
きちんと消毒液を使ってください!」

レミリア「……えっ。 突っ込む所、そっち?」

咲夜「あら。 失礼しました(お嬢様がこうも弱る姿を、私は始めて見た……! 私が、不甲斐ないばかりに……!)」

レミリアは咲夜の簡易的な介抱を受けながら、すっかり毒気の抜けた顔で朗らかに笑っていた。
……咲夜はその表情の裏で、主人が多くの無念さと自身への怒りに震えている事を知り、敢えて気付かない振りをした。

神子「――みなさん! これが人間の力です! 私がゴールを決める事が出来たのも、
チームの皆と協力しあい、そして観客の皆さんが私を応援してくれたからであり、
これこそが人間の結集! そして解放に繋がるのです!! そして共に、今度は我々が妖怪を……」

遠くでは、神子が汗を滲ませながらもマントを気分良くはためかせ何やら演説をしていた。
しかし、今の咲夜にとって人間の解放も妖怪の支配もどうでも良かった。
主人の身の安否こそが、メイド長にとっての最大関心事だからだ。

レミリア「……私は試合に出る。
このまま私が負傷退場なんてしたら、それこそ憤死してしまうからね。
だから、咲夜……悪いけど。 ――試合終わったら、たぶん、おぶって貰う事になると思う」

咲夜「ええ……その位! 喜んで引き受けます……!(悔しいけれど……私は、彼女達のやり方に怒る訳にはいかない。
 私が怒ればそれは、『大差で負けると恰好悪いから、接戦で負けられるよう手加減しろ』…と敵に命乞いをしているも同義。
 今の私は、それを好むと好まざると関わらず。 ……彼女達のプレーを、お嬢様の如く寛容に、受け入れなくてはならない)」


0ch BBS 2007-01-24