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【深遠なる】鈴仙奮闘記24【蒼きフィールド】


[103]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/16(火) 22:24:05 ID:tDklXAvE
C:矢車に会って話をしてみたい。

お燐「ゲッ。 あんた、正気かい」

ヘラヘラ笑ったお燐の表情が、そう言う一瞬だけ凍り付いた気がした。

鈴仙「……いや、何となくよ。 
なんとなーく、あの彼……だか誰だか分からない男から発する波長が気になってね。 ちょっと調査に来た訳よ。
それにさ、試合でも見たけれど、彼は二重人格なのよね。
幻想郷では精神病の症例が極端に少ないから、医院をやってるウチとしても学術的に非常に気になるって言うか」

お燐「ふうん……精神分析って奴かな。 あの現実界と象徴界と想像界が輪っかになってボロボロっての」

鈴仙「それって、ラカンが言ってたボロメオの輪のこと? 見かけによらず、本とか読んでるのね」

お燐「――あたいは良く分からないよ〜。
ただ、こういうのはさとり様が結構詳しいんだ。 ……昔、ウチの妹様を巡って色々あったからね。
……ま、それはどうでも良いか。 ――いいよ、会いたいなら勝手にしたら良いと思うし」

お燐はそう言うと、矢車の住むらしい地霊殿の地下――未だ拷問と血肉の跡が残る牢獄へと案内してくれた。
正気の人間ならば、まずここに住みたいと思わないだろう。
それまでに、あまりに不快で狂気を煽り、おぞましい空間。 ――まさしく『地獄』に相応しい場所だった。

お燐「……知ってたかもしれんけど、あたいはアイツが嫌いなんだ。
あいつ、さとり様があんなに気を掛けてくれてるのに、頑なにそれを拒んでたしね。
――まぁ、それでも試合で大分丸くはなったけどさ。
でも、あっちからゴメンナサイしない限り、あたいは和解したくはないね。
――っと。 さ、後は案内は要らないかな〜。 ここを真っ直ぐいって、突き当たりを右ね」

矢車に対する愚痴を聞き終わった鈴仙は、ここでお燐と解散して、腐臭漂う地霊殿の最奥を更に進む。
今の地霊殿は全く使用していないらしい、昔の鬼達の牢獄。
鈴仙が踏みしめているのは、果たして土くれなのか死体なのか。


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0ch BBS 2007-01-24