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【深遠なる】鈴仙奮闘記24【蒼きフィールド】


[151]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/20(土) 00:32:36 ID:DykbGsZA

――心象風景に塗りつぶされるようして姿を消した、松山光の捜索。
恐らくこれこそが、鈴仙達の脱出やこの世界の正体を掴む為には必要となるだろう。

鈴仙「――しっかし。 どこをどう探してみれば良いのやら……?」

さとり「……まぁ、探すとしたらこの施設――恐らくは外界の「学校」――の中になりますかね。
一応普通の人間の松山君が、市町レベルに広大な精神世界なんて作れる訳ないでしょうから」

……さとりが言わずとも、鈴仙には何となくそんな予感がしていた。
間違い無く、松山は恐らくこの「学校」という名の施設に居る。
残るは、この施設の何処に居るかが問題だ。

鈴仙「……うーん。 教室か、グラウンドか、サッカー部室か、それとも実はこの廊下を通りかかる予定か。
ここが悲惨な過去だったら、トイレとか体育倉庫とか、そんな暗い場所も対象になるかしら……?」

さとり「――明確なアタリは無いと思いますね。
むしろ、「私達が訪れた」という事実をトリガーに、何らかのイベントが起きる可能性も高い。
……だから、貴方が好きなように決めちゃってください。 松山君が居そうな場所を」

鈴仙「え。 ええーっ。 そんな適当でいいんですか?」

さとり「……人の心とは、存外に適当なものですし。
むしろ、そんな非必然的で適当な行動こそが人間の心を決定するとも、どこかの本で読んだ記憶があります」

さとりはあまり自分で行先を決めるつもりが無い――。
いや、正確には行先をどこにしようとも、ある程度の結果は得られる…と。 そう考えているようだった。


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