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【深遠なる】鈴仙奮闘記24【蒼きフィールド】


[336]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2014/12/28(日) 17:21:16 ID:???

チナ「(けっ、何が鬼じゃ。 ――それっ!)」

ブウンッ!

実況「あ〜っと、早速試合開始前の小競り合い!
チナ選手、勇儀選手の一本角に向かって腰に備えた一升瓶を振りかざします。しかし……!」

パシッ、キュッ……。 ゴクゴクゴクッ!

勇儀「(ぷはー。 良い安酒だ。 嵩増しには工業用アルコールを使ったのかな?)」

実況「やはりここは喧嘩の達人たる鬼が有利!
勇儀選手、逆にその一升瓶を奪い取り、水中でフタを開けて飲み干してしまいます!」

チナ「(あっ、ワシの酒が……!? おのれ……許さんッ!)」

鈴仙「(何だか試合前の小競り合いまで、スケールが小さいような……)」

……チナと勇儀の良く分からない争いを経て、試合は漸く開始となる。
巨大なスフィアプールの中央に、恐らく掴みやすいよう凸凹の付いた青と白の球
――まさしく『ブリッツボール』がセットされる。
ブリッツボールの試合には、サッカーのようなコイントスは無い。
バスケットボールのジャンプボールのように、水中高く弾かれたボールを選手がキャッチする事で開始する。

実況「両チーム、陣形につきました! 間もなくブリッツオフが始まります!」

水中に浮かぶリング状の機械により、ボールに回転が加えられる。
先程まで低レベルな争いをしていた両チームのCF――勇儀に鈴仙。
そして吉良……いやチナも、固唾を呑んでボールを見守っていた。


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