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【深遠なる】鈴仙奮闘記24【蒼きフィールド】


[722]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/01/03(土) 17:31:05 ID:cC4SojOg
B:慧音との関係について。

鈴仙「――そう言えばさ。 妹紅と慧音さんって、凄く仲が良いよね。
……何か仲良くなるきっかけ、みたいな事でもあったの?」

妹紅「あー、うん。 まぁ、それは大した話じゃないんだけどさ……」

妹紅は鈴仙に対して、彼女の一番の親友についての話を語ってくれた。
妹紅の親友――上白沢慧音との過去。現在、そして未来について。
それは鈴仙が今までに聞いた事のない話だった。

名も無い時代の集落の、名も無い幼い少女の話。
人と妖の子として生まれた少女が、忌み子鬼の子としてその身に余る罰を受けた話。
そんな幼い少女を助けた、同じく禁忌として扱われたもう一人の白髪の少女の話。
幼い少女が成長し、人を守り導く聖女として時の王に祀り上げられた話。
聖女が王に裏切られ断罪された話。 その復讐として王国を焼き払った炎の魔女の話。
聖女と魔女が逃避行の中、妖の賢者に拾われた話。

そして……死が二人を分かつまで、決して綻ばぬ友情を確かめあった話。

鈴仙「そ、そんな事が……あったんですね」

その長大な話を聞いて、鈴仙は何も言えなかった。
自分ごときの言葉で、二人の関係を軽々しく断じてはいけないと思った。

妹紅「――まぁ。 私と慧音の事も、今となっては昔のお話さ。
どっかの伝承に、それっぽい話として残ってるかもしれないけどね。
今の私はしがない野伏。 今の慧音は立派な先生で人里の賢人。
身分違いもいいとこだけど、それでも私達は親友だ。 ……それだけわかってくれれば、充分」

鈴仙「う、うん……(妹紅は凄いなぁ。 あの時の私も、これだけ……妖夢の事を、想えていたら。
何か、もっと良い風になっていたのかな)」


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0ch BBS 2007-01-24