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【悩むな】鈴仙奮闘記25【斬れば分かる】


[211]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/01/12(月) 23:46:11 ID:???
鈴仙「(チームメイトの皆が……私を、期待してくれている。 そしてきっと……これまでも、支えてくれていた)」

そして鈴仙は気付いた。 もがく事に必死になって、自分の事だけで精一杯だった過去の自分に。
妖夢への後悔に駆られ、周囲の期待や信頼、そして優しさに気付けなかった今の自分に。

謎のサッカー少年(観客席)「(鈴仙さん。 あんたは弱い。
才能的に弱い。何をやっても秀才どまりで、サッカーについても、あれだけやっといて、未だに幻想郷ナンバーワンじゃない。
精神的に弱い。挫折と屈折、劣等感にまみれ、すぐに逃げだし、自分から一歩を中々踏み出せない。おまけに優柔不断だ。
肉体的に弱い。無論、俺よりは強いが――何がどう転んでも一人では、神々や吸血鬼、大魔導士に大妖怪に敵わない。
だが――あんたの強さは、そんなありきたりで詰まらない所には無い! 周囲を見てみろ! それがあんたの強さだ!)」

鈴仙「…………!」

謎のサッカー少年の視線を――意志を、力を感じる。 しかし、それが無くても、鈴仙は既に悟っていた。
他の者には真似出来ない、自分の強さを。 今確かに自分が持っている、大切な力の源泉を。
鈴仙はもう一度自分の周囲を見渡す。

てゐ「(鈴仙……!)」

パスカル「(レイセン……!)」

佳歩「(鈴仙さま……!)」

永琳「(――鈴仙……!)」

鈴仙「(――ああ、そっか)」

これまで、全然気づかなかった。 いや、気付いているつもりで、全然大切に思っていなかったのかもしれない。

鈴仙「でも、とにかく、もうこれで――私は、大丈夫……!」

そう思って、鈴仙は幽々子に、チームの皆に、サッカーコート中に、幻想郷中に、そう宣言した。


0ch BBS 2007-01-24