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【悩むな】鈴仙奮闘記25【斬れば分かる】


[451]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/01/21(水) 22:08:54 ID:OKD2cB42
★観客席の様子→ クラブ8 ★
クラブ→さとり「『うわっ、なんでコイツ居るのよ』……ですか」鈴仙「思ってないですから。 捏造しないで下さい」

鈴仙の目に止まったのは、目立つ紫のくせっ毛に伏し目がちな瞳。
そして周囲に無数の赤いコードを纏わりつかせている、気難しそうな少女だった。

さとり「『うわっ、なんでコイツ居るのよ』……ですか」

少女はまずコードの先端、胸のあたりに取り付けられた大きな目を鈴仙に向けて、開口一番、不機嫌そうにそう呟く。
辛うじて鈴仙に聞こえるボリュームで話しているのが、地底の令嬢――古明地さとりの嫌らしいところだった。

鈴仙「思ってないですから。 捏造しないでくださいっ!」

さとり「冗談ですよ。 地底ジョークです」

さとりはそう言いながら、にたりと唇の端を歪めて愉しげだ。
鈴仙から見るとどう見ても悪意たっぷりの仕草だが、恐らく彼女としては素直に微笑んでいるつもりなのだろう。
地底での小冒険を経て、鈴仙は何となくさとりの人となりを理解出来たような気がしていた。

鈴仙「……もう。 そんな感じだから、皆にも誤解されるんじゃあ無くって?
サトリ妖怪は、人の心を読んで愉しむ、こと悪趣味で偏屈な妖怪だって」

さとり「……まぁ、それもあながち間違いではありませんから。 仕方ないですよ、誤解されたって。
――最初の印象が悪くても、それでショックを受けてふさぎ込んでる訳にはいきませんから」

さとりは気にしない風に、額にうっすら滲む汗を高級そうなハンカチで拭っている。
その発言の背景に対し、鈴仙ごときが簡単に入りこんでいけないような雰囲気を感じた。

鈴仙「(……さとりさんも、根は悪い人じゃなさそうなんだけどね。
前の試合を見る感じだと、茶目っ気がありつつ、仲間を引っ張る熱さも兼ね備えているような。
レミリアさんを超根暗にして、それ以外はそのまんまなような。 そんな感じの方かなぁ……)」


0ch BBS 2007-01-24