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【悩むな】鈴仙奮闘記25【斬れば分かる】


[652]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/01/26(月) 22:50:12 ID:???
橙「(藍さまが示してくれた、あのお姫様の一番苦手なコース! これなら、絶対に同点だよ!)」

流石にいっぱしのFWと比べて見劣りするが、それでも基礎をしっかりと押さえている橙のキックは、
藍の式を通じて行われるコントロール調整もあって、充分に優秀と言っても良い水準。
ここでの同点は確定したと断じても良さそうだったが――輝夜が、この土壇場で漸く吠えた。

輝夜「(えーりんは居ない。 だったら……私が、マジの本気で行くしかないじゃないの……!?)
………う、う……うらぁああああああああああああああっ!!」

ドンッ! バゴオオオオオオッ!

橙「……な、何!? 今の音!」

下半身に力を籠めて、それでも足りない分は片腕を折れるまで叩き付けて。
そうして得た推進力をバネに、輝夜は先程までと真逆の方向に飛ぶ。
永年もの妹紅との死闘で身に付けた、不死身の肉体を最大限以上に活用して、
ボールを受け止めるというよりは、弾き返すような恰好だ。

輝夜「う、……うりゃぁぁぁぁぁぁ! 月人なめんなーーー!!」

その全力以上の跳躍でも無理ならば、
輝夜は自身の下半身を文字通り引き千切ってでも、ボールへとすっ飛んで行く。
気まぐれではあるが、一度何かの拍子で決意した事については筋を曲げずに突き進んでいく、
いかにも輝夜らしい豪胆さと大胆さであった。

橙「そ――そんにゃ……!(――でも大丈夫。 藍さまの狙いは完璧!
それでも、あの位置からだったらお姫様の手はボール一個分だけシュートに届かない。
――これで、これで絶対に決まりなんだから…………!!)」

しかし一方で、橙もまだ希望を捨ててはいなかった。
如何に輝夜が滅茶苦茶な動きを魅せようが、物理的にボールにはあと僅かに届かない筈なのだ。
実際に輝夜もまた、後僅かに届かないボールを前に空中で表情を苦悶に歪める。


0ch BBS 2007-01-24