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【悩むな】鈴仙奮闘記25【斬れば分かる】


[832]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/01(日) 23:15:50 ID:???
藍「(確率論で言えば、先のプレイでのルナサ達の判断は正しかった。 しかし、彼女達は敗北した。
……成程、これが紫様の言う、鈴仙や中山の恐ろしさと言うのか)」

その一方で、ゴールを決められたにも関わらず、西行寺亡霊連合の中盤の要――八雲藍は、冷静に現状を分析していた。
コンピューターにも例えられる、式神としての彼女の能力は如何な逆境下においても堅実に働いていた。

藍「(中山政男に近しい存在だった鈴仙・優曇華院・イナバは、高い技術と周囲を惹きつける力を得た)」

藍はまず、この試合での二失点の原因を分析していた。しかしそれは分析するまでも無い――鈴仙のせいだ。
鈴仙の超強力な必殺シュート――『インビジブルデューパー』には主人の友人も、自称亡霊の少年も歯が立たなかった。
しかし藍は、この失点には鈴仙以外の存在が深く絡んでいることも当然分析していた。

藍「(そして今、鈴仙・優曇華院・イナバに近しい存在であった因幡てゐもまた、それに続こうとしている……か。
まるでウイルスの如く、中山政男の気質が永遠亭中に。 ひいては幻想郷中に広がっている、と。
紫様のたとえは悪趣味だが、しかしやはりあの方らしく、的を得ている)」

1点目、颯爽と必殺のパスカットを放ち、ボールを前線へと置き続けた存在。
2点目、分の悪いタックル勝負に勝利し、鈴仙の信頼に答えた存在。
もはや脅威すべきは鈴仙一人では無いと、藍は主人よりもいち早く気付く事が出来た。

藍「(――が。 今考えるのはそこでは無い。 私が今考えるべき事、それは……この状態から、如何にして勝機を掴むべきか。
選択肢は不幸な事にもはや少ないが、それでも、これはスポーツである以上、全力を尽くすべきだ……)」

しかし、式神としての藍では無く、妖怪としての藍にとっては、
鈴仙の存在の危険性や幻想郷の将来よりも、今この試合をどう乗り切るかだった。

―――ピイイイイッ!

キックオフの笛が鳴る。近くでボールをフォローした藍だったが、何故か随分遠くに聞こえた。
それ程までに、今の藍という妖怪は、勝負に対して冷静に熱くなっていた。


0ch BBS 2007-01-24