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【天ぷら】鈴仙奮闘記26【大好きです。】


[34]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/08(日) 01:08:20 ID:???

幽々子「妖夢〜。 よ〜む〜〜〜?」

負けたショックで項垂れるルナサや、何か不安げな表情の橙、その他不甲斐なさそうな毛玉達を掻き分けて、
幽々子はこのフィールドが、まるで自宅であるかのようにのどかな様子で妖夢に飯炊きを命じようとする。
――しかし。そうやって幽々子がセンターサークル付近に来た時には、妖夢の姿はどこにも見当たらなかった。
普段なら、自分が呼んだらまるで子犬のように駆け寄ってくれる筈なのに、今日は姿すら見えないなんて。

鈴仙「はぁ……はぁ……!!」

幽々子が不思議そうに首を傾げていた時――彼女の眼前には長い兎耳を着けた細身の少女が、
血相を変えた様子でぜえぜえと息を切らしながら、妖夢の代わりに幽々子の元へと駆け寄って来た。
その少女は、幽々子が声を掛けるよりも早くに、辛うじてこう伝えた。


鈴仙「ゆ……幽々子さん。 妖夢は……! 妖夢は……試合終了直後、すぐにサッカーコートを出て行きました。
実況や観客は勿論、他の選手にすら殆ど気づかれない内に。 妖夢は……走り去っていきました……!
たった一言、幽々子さんに……『暫く家を空ける』とだけ、言い残して……」


妖夢の後を追っていたらしい少女は、後悔とも動揺ともつかない声と表情のままそう言って、
泣きそうな顔で、ペタリと地面にへたり込む。
彼女と妖夢との間で何があったのか。
幽々子には詳しくは分からないが、この兎耳の少女は妖夢に対して、何らかの後ろめたい感情を抱いているように見えた。
その少女を励ますつもりか、それとも自虐のつもりか。
幽々子は報告してくれた少女を抱きしめて、そっと礼を言ってあげる事にした。

幽々子「報告ありがとう。 そして……ごめんね。 貴女の大好きな妖夢を、こんなにも追い詰めてしまって」

そう言われた少女――名前を何と言っただろうか――は、泣きじゃくっていた。
少女と妖夢との間に何があったかを把握していないにも関わらず、
幽々子は、その少女は何一つ間違った事をしていないと何故か確信していた。


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0ch BBS 2007-01-24