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【天ぷら】鈴仙奮闘記26【大好きです。】


[639]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/24(火) 00:25:46 ID:???
***

――鈴仙が子ども達に対して大人気なく怒鳴りつつ、レティが大人っぽく子ども妖怪を慰めていたその時。

幽香「――どう思う? 貴女とあの因幡佳歩との間に、どんな差があると思った?」

リグル「……才能の差」

幽香「本気でそう思ってるんなら、私は貴女と絶交するわ」

リグル「……でも、私。分かんないよ……」

人里サッカーコートが良く見える丘の高台にて、リグルと幽香は体育座りをしていた。
金の足りない妖怪や妖精が、人里サッカーコートで行われる試合をこっそり見る際によく使われる高台だが、
今そこに居るのは二人だけだった。柔らかい芝生が日光を受けて風に揺れていた。

リグル「……私だって。私だって、あの大会に向けて頑張っていたんだもん!
だから必死に、『ネオリグルキック』を編み出したし、それなのに、一回も、決まらないなんて……!」

幽香「それは当然。貴女が弱いからよ」

幽香に誘われ一連の試合を見ていたリグルは、この時、激しい劣等感に苛まれていた。
なぜ、自分は出来ないのか。
なぜ、あのサッカーコートに居る佳歩という自分と同じくらいの少女は出来るのか。
あっちも努力をしたのだろうが、こっちだって負けていない筈だ。
なのに、どうしてこんなにも差が出るのか――。


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