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【天ぷら】鈴仙奮闘記26【大好きです。】


[94]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/02/08(日) 23:35:41 ID:???
鈴仙「……ちょっと待って。 元の紫様、って言っていたし、これまでの話でも気になっていたんだけど。
――今、八雲紫は……何か、病気だったりするのかしら……?」

鈴仙は肝心な事を聞いていなかったし、疑問にすら思わなかった。
何故、八雲紫はここまで鈴仙を敵視するのか。いや、敵視したは良いとして、
どうして今こうやって、藍にまで反逆されるような計画を練ろうとしているのか。
彼女の身に、いつ、何があったのだろうか。

藍自身も、この核心を突いた質問に答える事を忘れていた様子だった。
そもそも、なぜ彼女は焦るように矢継早に鈴仙に対して助けを求めたのか。
その答えが、この藍の返答に含まれているような気がした。
藍ははっとしたように、しかし深刻な表情になってこう答えた。

藍「境界の妖怪である紫様は今、その存在を否定され……消滅しようとしている。
――他ならぬ、幻想と現実との境界を越え。 それに飽きたらず、あらゆる境界を否定し続けて来た、ある大きな存在によって」

鈴仙「――大きな存在? 大宇宙の意志とか?」

藍「……そうだったら良かったのにな。
どれだけ大いなる存在であっても、対象が一人であれば、紫様が出るまでも無く、私でも充分に相手となれただろうに。
――違う。 紫様を蝕むのは、一人では無く群体だ。 頭を消そうが別の頭が生え、
それを粉々にしても、また別の群体がそれを復活させようと動く。 まるで、群れネズミのようだ」

そこまで言われて、鈴仙にはその正体が想像できなかった。
妖怪は精神を中心として成り立つ存在。
だからこそ、その存在を否定される事の方が、ナイフで腹を刺されるよりも痛手であるという理屈は分かる。
……しかし、そこまでに、あの八雲紫とその式を困惑させるべき存在など、この世にあるのだろうか。

藍「紫様を蝕んでいるのは、人間の集まりだ。 決して外宇宙の邪神でも、上位世界の管理者でも無い。
更に言ってしまえば、要塞でも戦車でもイージス艦でも無い。 ――普通の、どこにでもある、一般企業だ」


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0ch BBS 2007-01-24