【実験室の】ライ滝第三十四話【フラスコ】

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[525]ラインライダー滝 ◆70dlk5OpP6 ：2015/05/19(火) 23:32:38 ID:???

　全国で戦う為に編み出したこの必殺技は、とてもではないが不調のミライと眠りこけるＫ良太郎に止められる代物ではなかった。
　二人の放ったダイナミックツインシュートは、威力を落とす事なく高速でぶれながら生田（仮）ゴールに襲い掛かる。

茂「へっ、流石ここまで温存してた隠し玉。凄いシュートじゃねえか。だが、ゴールは割らせん！
　　超電子、ドリルキィィィィィック！！」

　一方の茂もまた、現時点で使える最大のセービングでこれに立ち向かった。
　既にそれなりに体力も消耗していたが、これさえ止めれば勝機は見えると踏んだからだ。
　こうして両チーム共に最大の大技同士が激突し――

茂「……ちいっ！」

　ボールは弾かれこぼれ球となった。
　茂としては完全に弾きかえすつもりだったのだが、高速でぶれるシュートにキックを当てるのはやはり並大抵の事ではないのだ。
　急いでフォローの指示を飛ばそうとした茂は、次の瞬間悪夢のような光景を目の当たりにする。

デューク「ハハハハハ！　貰ったーっ！！」

茂「くそぉっ！！」

　それはPAまで詰めていたデュークが、自分の元に転がってきたボールをノートラップでシュートするという光景だった。
　何とか防ごうとセービングに飛ぶ茂だったが、いかにこういった状況に強い茂とはいえこの時は余りにも体力に余裕がなかった。
　デュークの放ったシュートは茂の拳の先をすり抜け、ゴールネットに突き刺さる。

ゼェェェェェェェェェェェェェェェット！！

　後半15分。鉄之城、デュークのねじ込みにより先取点を挙げる。
　その後鉄之城は全力でこの虎の子の一点を守り切り、
生田（仮）は果敢に攻めたものの終ぞ試合終了まで鉄之城のゴールネットを揺らす事は出来ないのであった。

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