【実験室の】ライ滝第三十四話【フラスコ】

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第二回鈴仙奮闘記キャラ人気投票

[91]ラインライダー滝 ◆70dlk5OpP6 ：2015/04/12(日) 00:33:17 ID:???

　単細胞ばかりな同世代の現状に頭を抱えながらも、テレスは最後の希望とばかりにバビントンへと視線を送った。
　エキセドル・バビントン。説明不要だろうがサンパウロFC所属のMFである。
　そのいぶし銀な働きから彼をバビ様と称えるサポーターも少なくないという。
　そして何よりも彼は常識人だった。故にテレスは自分と共にバルバスを糾弾してくれると期待を寄せたのである。

バビントン「テレス、君の気持ちも分かる。だけどきっとカザミならこんな時こう言うと思うんだ。
　　　　　　『私怨を捨てて誰かの為に戦え』って。俺は胸を張ってカザミと再開する為にも、バルバス監督への恨みを捨てる。
　　　　　　そしてバティンのようにサポーターの為に戦う。そうして初めて俺はカザミに恥じない男になれると思うんだ」

　しかし、残念ながら信じていたバビントンもこの有様であった。
　良く見れば彼は革ジャンに胸の大きく開けたシャツというなんだか良く分からないファッションまでしていた。
　今までの常識人だったバビントンは次元の彼方に消え去ったと見て間違いないないだろう。

テレス（っていうかカザミって誰だよ……）

バルバス（パンツ）「（なんか良く分からないがバビントンもちょっとおかしな方向に覚醒してしまったのか？）
　　　　　　　　　　……何にしてもお前達が参加してくれるというのは分かった。想像以上に私が恨まれている事もな。
　　　　　　　　　　それでも手を貸してくれるというお前達には最大限の配慮をするつもりだ。
　　　　　　　　　　――それで、お前はどうするつもりなんだ？　ダミアン」

　バルバスは部屋の隅で黙って腕組みをしていた一人の男へと返答を求めた。
　バンダナを巻き鋭い目つきをしたその男の名はダミアン・ロペス。
　ディアスが柔の者とすればダミアンは剛の者と称され、ディアスと互角の実力を持つとされる男である。
　ダミアンはバルバスを一瞥するとポツリと口を開く。

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