【実験室の】ライ滝第三十四話【フラスコ】

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[92]ラインライダー滝 ◆70dlk5OpP6 ：2015/04/12(日) 00:34:17 ID:???

ダミアン「いくら出す？」

バルバス（パンツ）「何？」

ダミアン「だからいくら金を出すかと聞いている。
　　　　　俺は別にサポーターの顔色を窺う気もお前に対する恨みもない――日本に負けた事だけは不愉快だながな。
　　　　　出るかどうかの基準はただ一つ、金だ。俺はただ働きをするつもりはない」

　日本の事を口にする時だけ表情を歪めたダミアンだったが、それ以外は極めて冷淡な様子でバルバスに向け金銭を要求する。

ダミアン「最大限の配慮はするんだろう？　なら当然出すものは出してもらうぞ。こっちは体を張るんだからな」

バルバス（パンツ）「金、か……無理とは言わんが今すぐにいくら出すとは言えん話だな。
　　　　　　　　　　私のポケットマネー程度で満足する気はないのだろう。
　　　　　　　　　　それに他の選手にも配慮する必要も出てくる。上の方に掛け合う必要があるな」

ダミアン「なら早い所掛け合え。俺が参加するかどうかはそれ次第だ」

　それだけ言うと、ダミアンは用事は済んだとばかりにさっさとその場から立ち去ってしまう。

バルバス（パンツ）「（やはりあいつにとってサッカーは金儲けの手段でしかないという事か。
　　　　　　　　　　　まあそれを否定するつもりも否定する権利もない。アルゼンチンを優勝に導いてくれさえすればいい）
　　　　　　　　　　テレス、もう一度聞くがワールドユースに参加するつもりは……」

テレス「だからないと言っているだろうこの変質者め。他の奴が許しても俺は貴様の所業を許さん」

　他の者達が一部条件付きとはいえ参加を表明したのだからあるいはと考えたバルバスだったが、やはりテレスの返事はNO一択であった。

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