【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか？】

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[213]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ ：2015/04/26(日) 01:33:34 ID:???

神奈子「……このままでは、これまで我々を信仰して来た信徒達にも顔が立たん」

自身の負傷もあった為か、神奈子は心底申し訳なさそうな顔で俯きながら、口惜しげにそう告げた。
神奈子の言う通り、観客席からは鈴仙への賛美にまぎれて、
これまでド派手に信仰の力を喧伝して来た、守矢神社に対する失望の声も聞こえて来る。
その声を聴くのは、神奈子達にとっては堪らない事であろう。

早苗「…………（本当は私のせいなのに。私が、霊夢さんのようなファンタジスタじゃないから……）」

そして、早苗にとって一番つらいのは、信仰する神奈子達が、
自身の無力のせいでこうした苦境に立たされてしまった事にある。
今の早苗には、薄っぺらい謝罪の言葉くらいしか出てこないし、
そんな言葉が二柱を助ける事には全くならないという事実を、しっかりと理解している。

神奈子「（…………早苗。よし、こうなったら……今しかないね）」

神奈子は早苗の悲痛な心境を繊細にも感じ取っていたようだ。
やがて、神奈子は押し黙った後に―――諏訪子と早苗に対して、こんな提案を行った。

神奈子「よし。諏訪子、早苗。　……この試合。ここらで棄権しようか」

早苗「………！？」

明るさを装って呆気なくそう提案してみせる神奈子の顔を見上げながら、早苗はその瞳を大きく見開いた。

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