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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[324]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 00:11:16 ID:/cLKGFas
早苗「あっ!」

グッ……

考えている間にも、早苗は奇跡の『カウンターシュート』のタイミングを逸してしまった。
慌てて利き足では無い左脚を振り上げ、シュートの軌道に入り込もうとするが――。

バギイイイイイイイイイイッ! ドゴオオオオオッ!!

彼女の身体は、鈴仙のあてどない悩みや喜び、哀しみや苦しみが詰まったシュートを前に軽々と吹き飛ばされる。
そして、そこから先は守矢みらくるずにとって地獄のような出来事だった。

ピエール「ぐっ!」

偽フライハイト「……無念」

神奈子「――集え信仰よ! ……だ、駄目だ。信仰の力が足りない。明らかに、我々は……薄く……!」

バギドゴグシャァァァァァッ!!

――まず、ブロックに飛んだピエールと偽フライハイトが、紙屑のように空高く吹き飛ばされる。
彼らの存在は、この場において何の意味を為さなかった。
そして……それは悲しい事に、今大会最強のDFとも評された八坂神奈子にとっても同様だった。
神への天罰を与えたもう存在が何かは不明だが、兎に角彼女は天罰を受けた罪人の如く、
自らの力の弱まりを実感しつつ、苦しみの内に天高く吹き飛ばされてしまう。

若島津「コー……ホー……コー……ホー……」

最後に、自動修復装置により辛うじて立った状態の若島津の眼前に鈴仙のシュートが飛ぶ。
しかし一時の力に溺れた代償として、今の若島津にはそのシュートを防ぐどころか、弾いてみせる機能すら喪失していた。
ぎょろりとその切れ長の獰猛な瞳を大きく見開いて。
それで、自分の胸元にシュートが飛んで来たと認知する事が、今の彼に出来るセービングの限界だった。


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0ch BBS 2007-01-24