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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[355]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/04/30(木) 23:46:09 ID:???
あはは、と笑いながら早苗はやはり一方的に、自己完結的に言葉を鈴仙にぶつけるのみである。
しかし、言葉の意味が取れなくても、彼女が元来持つ前向きなエネルギーは何となく感じ取れる。
その中で、去り際に早苗が最後に鈴仙にぶつけた言葉は、しかし鈴仙の中に印象的に残った。

早苗「……そろそろ行かなくっちゃ。あっ、そうそう。私が思ったのはですね。
最近の鈴仙さんと喋っていると――何だか、霊夢さんと喋っているみたいだなぁ……って、思ったんです」

鈴仙「……えっ? 私が……霊夢みたい?」

早苗「ううん。ごめんなさい、テキトーですっ。それじゃあ鈴仙さん、またお会いしましょうね! 次の異変解決の時にでも!!」

タタタッ……

鈴仙「あっ、早苗! 私が異変解決なんてするわけが無い……って、そうじゃなくって!」

早苗は結局、最初から最後まで鈴仙の言葉に耳を傾けなかった。
そんな中でもしかし、鈴仙は早苗の言葉が非常に気がかりだった。

鈴仙「(霊夢と……私が似ている? まぁ、前々から割とのんきな所とかは似てると思ってたけど……)」

――鈴仙は変わりつつある最近の自分を認めている。しかし、そのモデルとは、本当に霊夢なのだろうか?
それも違う気がすると鈴仙は思った。
霊夢は自分と違って天才肌で、他者に依存したりせず、精神的にも強い。
鈴仙は成長してもなお秀才肌で、他者に依存して、精神的にも脆い。
その全てが、自分とは大きくかけ離れている。
例えば、シューティングゲームの自機キャラクターと、そうでない敵キャラクターとの差ほどに。

鈴仙「(私が主人公としての器の大きさに、目覚めつつあるって事かしら……?)」

このセリフを声に出していたら、自惚れも甚だしいと永琳に諭されていただろう。
しかし、何となくの勘ではあるが――あながち間違っていない仮説であるようにも思える。


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0ch BBS 2007-01-24