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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[379]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/04(月) 20:03:36 ID:???
早苗「あっ、そうだ! アフリカです! 部族の少年達と仲良くなって、
ブーメランのような軌道を描く、常識に囚われないシュートを撃てるようにするってのは……って、きゃっ!?」

ズルッ!

そんな中、早苗は立ち話をしていたスタジアムの廊下にて僅かに転び掛ける。
山肌を整地して突貫工事で作った為、スタジアムの内部には段差がある場所が多い。

――スッ、ガシッ。

ピエール「……大丈夫かい」

ピエールはそんな早苗の細い上半身をゆっくりと抱き留める。
早苗は驚いたような表情を一瞬見せていたが――。

早苗「ピエールさん。そういや私、試合前もこうして倒れかけて、助けて貰っちゃってましたね。
なんか、その時は私もカリカリしてて、ピエールさんに辛く当たっちゃった気がします」

抱き留めた格好のまま、早苗はくしゃっと表情を崩して、上目づかいにピエールを見る。
ピエールはそんな早苗の瞳に僅かにどぎまぎしながらも、

ピエール「……俺こそ済まない。偉そうな物言いだった」

――無理はするな。貴女には貴女の生き方がある。
ピエールはそんな過去の自身の発言を恥じた。
早苗がその時辛辣に返した通り、彼女は彼女なりの生き方と信念を持っていたし。

早苗「ま、今回は大目に見てあげます。私は信者には寛容な現人神ですからね!」

そして、今の早苗を支えられる者は――確かに、そこに居たのだから。
ピエールはゆっくりと早苗の上体を元に戻して、そのまま、並んで帰路に就く事にした。


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0ch BBS 2007-01-24