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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[406]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/05(火) 15:34:35 ID:???

彼の見込みは概ね当たっていた。しかし彼はひとつ勘違いをしていた。
鼻高天狗や今の大天狗が、異様な存在感を放つ射命丸を排除したいと考えていたのは間違いない。
しかし、射命丸は彼が思っているよりも素晴らしい人物では無かった。つまり……。

射命丸「(まずいわね……このままでは。全責任を負うとなると、私はきっと――追放となる。そうなったら、私は……)」

――先の委員会の場にて、射命丸は気丈に振る舞っていた。それは間違いなく彼女の器量と才能だった。
しかし同時に彼女は超人では無い。組織から完全に見放される事に対して不安を覚えていない訳が無かった。
ただ、吐き気がする程無能な奴らに土下座をしてまで、命乞いをする気にはなれなかったのである。
有能な大物の仮面を外した先にある彼女は、案外大して強くなかった。

射命丸「(はたてや椛に相談――は、やっぱり出来ない。
私がどうにかして、レミリア・スカーレットに勝利し。そして、チームも試合に勝てるようにしないと……)」

そして悪いことに、射命丸はプライドの高い天狗達の中でも取り分けプライドが高い。
だから、今回の件について、友人に相談する事すら出来なかった――いや、相談するという発想が無かった。
そのため、彼女は悶々とした一日を過ごす事となり。
そして――射命丸の運命を左右する試合開始が、今彼女の眼前へと迫っていた。


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0ch BBS 2007-01-24