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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[547]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/15(金) 00:53:37 ID:???

――森崎は地面に大の字に寝そべって軽口を叩きながら、
暫くは自身に振りかかる声援のシャワーを浴びて、心地よさそうに目を閉じていた。
ボールは自分の忠実な同僚である中里が、しっかりと前方へとクリアしていた。

勇儀「フフ……! 決められなかったのは悔しいが、森崎有三! 私はアンタに惚れ直したみたいだ。
今まで小細工を使って私の全力を防ぎに来た人間は腐るほどいたが、
まさか真正面から破りにいくのはアンタが生まれて初めてだ!
私は嘘は吐かん。だからいつかアンタを殺さなきゃいかんのが辛いが……! でも、とても楽しみになって来たよ!」

森崎「フン、負け犬が良く吼えるぜ。殺すなら今でも俺の首を捻れよ。簡単に殺せるぜ?」

勇儀「馬鹿にしないどくれ。力も才も無いにも関わらず鬼を正面から打ち負かした尊敬すべき相手、そう簡単に殺せるか。
私がアンタを殺る時は、互いに全力を出せる場――サッカーの試合中の攻防の時だけだ」

タッ……。

勇儀はそう森崎に言い残して、守備へと向かっていく。
森崎はそんな潔い勇儀の台詞すら見下すように、寝そべったままフンと鼻で笑ってみせた。
当初の望み通り、勇儀に恥をかかせる事は出来たか微妙ではあるが――それでも、不思議と悪い気はしなかった。


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0ch BBS 2007-01-24