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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[582]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/17(日) 23:31:02 ID:???
岬「――それはどうかな、鈴仙さん。
君はこれまで、色んな人から話を聞いて来たと思うけど――しかし。
その全ては必ずしも真実であるとは限らない。
必ずしも善意で君に全てを教えてくれるとは限らない。
真実とは、様々な語り手から示される情報を基に、自らが構築していくもの――そうは思わないかい?」

鈴仙は既に岬の言葉に釘付けになりつつあった。
それを知った岬は、雄弁に鈴仙に対してこんな提案を持ちかけた。

岬「だから……鈴仙さん。とりあえず、聞いてみたくはないかい?
僕達が調べたところによる、今回の異変における八意永琳の真意を。
それが正しいか間違っているか。その判断は全て君にお任せする。
更に、この内容をもって、僕たちは君に神子様率いる『ハイパーカンピオーネ』計画入りをしてくれ、
……などと頼む気もさらさらないし、恐らく聞いてもならないと思う。
純粋に、僕は君に真実を掴んでもらいたい。そんな意図で、提案をしているんだ」

鈴仙「――そ、そんなの。胡散臭すぎるに決まってるじゃない。目的は何なのよ……!」

鈴仙は辛うじて声をあげた。岬はその質問を想定していたかのように、理路整然と答える。

岬「僕が君に真実を伝える事で、何のメリットがあるか……って事だね。
それなら簡単、僕達は君に気付いて欲しいのさ――八意永琳が必ずしも、君の絶対的な味方では無いという可能性に。
何故なら君は今や、ある意味では中山政男よりも森崎有三よりも、重要な存在となりつつあるんだからね。
そんな凄い君を我々に引き入れるのは……流石に難しいにしても、ある程度の恩は売っておきたいんだ」

鈴仙「……私が重要な存在。それは、『プロジェクト・カウンターハクレイ』のキャプテン候補だからって事?」

岬「……フフ。気になるよね。僕の話を聞くと約束してくれれば、その辺りもサービスとして、詳しく教えてあげようじゃないか。
もっとも、ここは引いて、君の親愛なるお師匠様に問いただす事もアリかもしれない。
流石の八意永琳も、こうして僕達がゆすって来たと知れば、君に幾らか話をしてくれるかもだしね。
――でも、そうなると――どうする、鈴仙さん。君は誰の話を信じる? 怪しいペテン師の僕? それとも、優しいお師匠様?」


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0ch BBS 2007-01-24