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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[606]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/22(金) 00:52:02 ID:???

鈴仙「――どうなる? って言われても。わあ、すごいなぁ……、わあ、珍しいなぁ……って驚いて。
それで終わりなんじゃない?」

鈴仙は岬から一つ空けた隣の席に座った。岬は美味しそうに グレープフルーツジュース を飲んでいたが――。

岬「それだよ」

鈴仙の答えを聞いて、真剣な顔をして頷いた。

岬「雷が当たった、宝くじに当たった、宇宙人に連れ去られた、人間じゃないのに整数シリーズの自機になれた……。
――そんな奇跡が起きた場合、その世界は元の平凡な世界と大きく外れる。
そして、ある世界が別の世界と大きく外れるという事は、世界と世界との間には膨大な位置エネルギーが存在するという事になる。
世界は波のように揺らいでいるとしたら、大きく外れた世界の存在は、無数の可能性の海に生まれた津波だね」

鈴仙「津波……ねぇ。例えば、全裸の妖精が幻想郷を闊歩したり、お燐が突然スミロドン・ドーパントになったり、
私が9と4分の3番線に乗って魔法使いになったりするみたいな。そんな感じの世界があったら、確かにそりゃ衝撃だわ」

鈴仙が不意に思いついた例えを聞いて岬はくつくつと笑う。
しかしあながち的外れな発言では無かったらしく、岬はしきりに頷きながら、説明の核心に触れていく。

岬「そう……そう。要するに、それこそが八意永琳の目的。
箱の中の猫が実は生きていたとか、そんなレベルじゃない大変化が発生するよう誘導して、
それに伴い生じる力の揺らぎを観測し、利用すること。
とても信じられない仮説なんだけど、僕達は彼女の行動の意味をこう解釈しているよ」


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