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【早苗】鈴仙奮闘記28【サッカー好きか?】


[620]鈴仙奮闘記 ◆85KeWZMVkQ :2015/05/23(土) 02:29:01 ID:???
岬「…………君だよ」

鈴仙「……えっ?」

岬は気障っぽく人差し指を鈴仙に立てた。鈴仙は始め、それが何の意味を齎しているのか分からなかった。
そんな様子を察したのか、彼は鈴仙を軽く鼻で笑うと、説明を始めた。

岬「前に例で、世界とは様々な可能性が波のように重なって揺らぎながら存在している。そう言ったと思うけど。
アレはたとえ話じゃない。実際に、世界そのものが巨大な一つの波なんだ。
……少なくとも、八意永琳の持つ観測機は、世界をそう表現できる能力を持っていた。
その観測機の『瞳』には、映る全てのものの『波長』を観測し、編集できる能力があった」

岬は鈴仙の赤い瞳を見つめて離さない。鈴仙の『狂気の瞳』に吸い込まれているようだったが、
その実、鈴仙が逆に岬の圧力にやられてしまいそうだった。

岬「――無論、その観測機はまだ未熟で、世界と世界との差が生み出す大きな波長なんかは、
とてもじゃないが今すぐには観測できない。どうしても、その瞳の精度を上げる必要があった。
より強い衝撃に耐えられるよう、より強い精神を持つ必要があった。
より広く世界を見つめられるよう、より高い技術を持つ必要があった。
――そして、要領の良い彼女は、自身の計画を進めながら、観測機の成長を促す方法を思いついた。
それが……」

鈴仙「――それが。八意永琳の計画に必要な、エネルギーの観測機たる『私』を育てるための。
『プロジェクト・カウンターハクレイ』の正体だって言うの……?」

岬は黙って頷いた。それが鈴仙にとって最もきつい仕打ちである事を知った上で。
彼は追い打ちを掛けるように、鈴仙に向かってこう冷酷に言い放った。

岬「――鈴仙さん。君は八意永琳にとって大事な弟子でも何でも無い。単なる観測機にしか過ぎないんだ。
彼女は君の事を、自分の計画の役に立つ道具としてしか見ていない。
そして、そんな彼女にこれまでずっと理由も無く従っていた君は、間違い無く機械だ。
八意永琳の、八意永琳による、八意永琳の為の都合の良い機械。――それが、これまでの君だったんだ」


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0ch BBS 2007-01-24