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【優勝】キャプテン森崎48【エンディング】


[61]2 ◆vD5srW.8hU :2015/05/29(金) 08:47:38 ID:D3IANEbQ
〜滝 一〜

滝「う〜ん…」

チームメイト達「す、すごいじゃないか!」「また抜かれた…どうしてだよ」
「なんて正確なクロスだ…」「噂通り!素晴らしいサイドアタックだ!」

滝「は、ははは。どうも…(うわ〜、なんか違和感が凄い…)」

滝は小学生、中学生、そして高校生の間一貫してウインガーとして名声を得ていた。
それが功を成し、彼は加入したJSLのチームでいきなりサイドアタックの達人として持て囃されていた。

滝「(これが日本と世界の差って事なのかなあ…)」

だが常識人で割と素直な性格の滝もこれを安直に喜ぶ事は出来なかった。
確かに彼はサイドアタックに自信があるが、この分野に置いても彼の上を行く者は
全日本ユースにも何人も居たし、ましてや世界を見渡せば全く威張れた物ではない。
ドイツのカペロマンの様な正にサイドのスペシャリストと言える選手を見てしまった後では
滝は己の唯一の武器と言って良いサイドアタックに何の誇りも持てなくなってしまっていた。

しかしそんな彼のサイドアタックがJSLでは突出した必殺の武器と化す。
しかもそれ以外の分野でも滝が「普通に上手い」レベルとしてカウントされる。

滝「(レギュラーは楽に確保出来そうだけど、これでいいのか日本サッカー…
早くリーグのレベルが上がらないと後々大変な事になるんじゃないのかこれ?)」

ワールドユースでは一度も出番がなかった自分がスターとして持て囃される。
まだまだ日本サッカーの行方は前途多難だと危惧する滝であった。


0ch BBS 2007-01-24